「少数精鋭」という言葉は、うちのチームには当てはまらない。
今は3人だ。自分とメンバー2人。4人だった時期もあったが、優秀だった人が辞めて、問題を抱えた人が入って、また戻り、運用担当が辞めて——気づいたら3人になっていた。
「精鋭」じゃない。「少数でなんとか動かしている」というのが正確だ。
でも動いている。治験CRMのプロダクト開発、社内ツールの保守、AI機能の実装、インフラの維持。これを3人で回し続けている。
どうやって回しているかを書く。
毎朝の朝会が基盤になっている
毎朝、短い朝会をやっている。プロジェクトごとの進捗、タスク単位の動き、詰まっていることの確認。それだけだ。
最近は先輩メンバーに仕切りを任せるようにした。
これは小さい変化に見えて、自分にとっては大きかった。ずっと自分が全部仕切っていた。それが少しずつ剥がれていっている。
3人でも、役割の輪郭が少しずつ出てきた。
属人化は防げない、でも緩和できる
3人しかいないと、属人化はほぼ避けられない。治験CRMのアーキテクチャを完全に把握しているのは自分だけだ。それは今もそうだ。
だからドキュメントを書く。ただし「全部書こうとしない」というルールを持っている。コードを読めばわかることは書かない。書くのは「なぜその設計にしたか」と「初見でつまずく手順」の2種類だけだ。
全部書こうとすると、メンテナンスが追いつかなくなって、古い情報が残る。古いドキュメントは、ないよりたちが悪い。
タスク管理はシンプルに保つ
GitLabのIssueを使っている。複雑なラベルや管理ルールはやめた。
優先度は3段階だけ。今週中、このスプリント内、バックログ。細かく分類するより、「今何をやるか」が全員に見えていれば十分だ。
小さいチームの強みは意思決定が速いことだ。管理の仕組みが重くなると、その強みが消える。
「次のフェーズ」のことを考えるようになった
社長から「グループ全体のITをまとめる体制を作れないか」という話があった。まだ具体的な動きにはなっていないが、考えるようになったことがある。
今の3人体制は、全員の阿吽の呼吸で動いている。それが6人、8人になったとき、同じやり方は通用しない。
だから今から少しずつやっていることがある。暗黙知を言語にする。朝会の仕切りを渡す。コードレビューの一部を委ねる。「自分がいなくても回る部分」を少しずつ増やしていく。
目標は、自分が暇になること。そのためのチーム設計だ。
精鋭じゃなくていい、機能すればいい
「少数精鋭」と言えるチームを作りたいとは、あまり思っていない。
精鋭を集めることより、今いる人間が機能できる環境を作ることの方が、テックリードの仕事だと思うようになった。
3人で動いている。それが今の現実だ。
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